谷崎潤一郎 「幼少時代」 ~谷崎と小網町喜代川の関係 ~
こんにちは。うなぎ喜代川です。
ふるさとは田舎侍にあらされて
昔の江戸のおもかげもなし ~谷崎潤一郎 1962年(昭和37年) ~
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喜代川の歴史をあらわすのに欠かせないのが、谷崎潤一郎による随筆です。
昭和31年、数え年71歳の時に「文藝春秋」に綴った生い立ちの物語の中で
「今もあるはずの、小網町の喜代川という鰻屋の鰻もよく御馳走になった」とあります。
谷崎が日本橋界隈に住んでいたのは明治ですので、目にしたのは関東大震災前の店舗でございます。
どんな様子であったかの描写がないのは残念ですが、確かに小網町に喜代川があったことを物語る記録でございます。
手前どもの3代目女将<とよ>が嫁いできたのが昭和3年(22歳)と記録にありますので、谷崎が口にした鰻は
初代もしくは2代目の時分でしょう。
冒頭の句にあるように、平成のにおいても日々昔の面影を失いつつある街並みではありますが
手前どものような店が往年の息遣いをお伝えしていければと考えております。
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